見えてくる別の世界
最近、都心を歩く機会が多かった。
意識して歩く機会が多いと言ったほうがいいだろうか。
一年生の間はがむしゃらに有名建築に出向いて建物をへばりつくように見てきた。
全然建物の良さも分からずとにかく雑誌を読み、建築を体感しにいく。そんな一年。
そんな一年生も終わりがかりのこの前、渋谷から新宿まで歩く機会があった。
いつも通り、なんかいい建物ないかな?と歩いていた。
しかしあまりいい建物がない。面白くなかった。
そこで考えたのが町全体としてどう変化していったりとか、中心部から近付いたり遠ざかったりすると、どう感覚が変わるのか。
ふと考えたことだったが、明確に変化がわかった。
新宿という町と新大久保という町の雰囲気の違い。何となくだけれど明確に違う。光の強さ、個々の光の大きさ、建物の大きさ、道の広さ。
それら様々な要因が作り上げているのが都市だ。
今までは一つの建物を微視的に見ていたが、そこから少しだけ引いた位置からの視点を初めて会得出来たような気がした。
そしてそんな些細なことを理解できたとき、凄く楽しかった。今まで都市計画の良さをいまいち理解できていなかったが、その片鱗を理解出来た気がした。