理解されない世界
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この大学に入ってきて何度目だろうか。
下らない学生が多い。
多く見えるのかもしれない。まともに勉強をしようという人の方が多いはず。
だが、下らない学生のせいで場の空気が汚される。
「何のために大学来てんだ?」
つくづく思う。
やる気がないのは個人の勝手だ。
せめてやる気がある人の邪魔をせぬように消えていなくなってほしい。
よく友達から言われる。
「意識高い」「意識高い友達は?」
は?お前はどうなんだよ?
建築を学びに来てここに来てんだろ?
何、一線を張ってるんだよ。
癪に障る。
おそらく、悪気があって言ってるわけでないだろう。
今度、ちゃんと言おう。
「どこの大学も同じ」
本当にどこの大学もこの程度なのだろうか。
とことん終わっている…。
大学の友達はもっと自由に作れると思っていた。
しかし、自分の大学ではそうはいかなかった。
定められたクラスで、番号が近い者同士が頻繁に会い、最終的に固まる。
はっきり言って、僕が目指して見ようとしていたのはこんな世界じゃない。
なんとなく人生を歩み、初めて危機的な状況に立たされて後悔し終える。
自分は何度もこの過ちを犯したからこそ、今は変えてやろうと心の底から思っている。
しかし、周りにいるのは過去の自分に似た人が多い。当然、嫌な気分になる。過去の自分を見てるようで。
高校と一緒。
そんなことを思い始めてきた。
高校での底辺クラスの人間はとことん底辺を這っていた。そんな地獄を見た僕は、進学校に憧れを抱いた。
しかし、憧れを抱いてるだけでは現状は変わらないので、上の大学を目指した。
いざ、入ってみると「そうでもない」。
これが率直な感想だ。
確かに、やる気がある人の割合は増えているだろうが、下らないやつはどこにでもいる。
高校にもちゃんと自分を持つ人間は普通にいた。
大学に対して幻想を抱きすぎていた。
失望した。
結局、自分でやらねばならない。
与えられた環境をはね除けるぐらい、自我を保たなければならない。
成長しなければならない。
正直、精神的にはきつい。
しかし、こんなときこそ。こういった絶望的な状況に陥ってからが自分の実力が真に発揮されてきた。
逆境こそが成長させてくれた。
結局、今日も迷子のまま家に帰る。